トホホ
先日、とある女性の手料理を頂戴いたしました。
その料理は特に変わった料理ではなかったのですが、2品ほどの、暖かくていい意味でシンプルな美味しい料理でした。
その時、数人の知り合いと一緒でして、僕はたまたまその女性の料理を食べさせて頂く事となったのですが、
その日次の予定が入っていたこともありまして、
僕はお皿にもられたその料理をガツガツと胃にかき込みました。
そしてその後すぐに、彼女にごちそうさまを言ってその場を離れたのですが、
その食事の場に一緒に居て同じ料理を食べた方のひとりから、
「実はあの料理は、彼女が本日自分達と会う事を考え、僕達を暖かくもてなそうと、昨晩ほとんど寝ないで何時間もかけて作って下さった“料理”である」
という事実を聞きました。
「…えっー?!」
「……」
「…たまたまじゃなかったの?!」
僕は先程の自分自身の態度と言動を振り返り、一瞬スーッと背筋が寒くなるのを感じました。
「…しまった…僕は彼女にロクに御礼も感想も述べずにそのままその場を離れてきてしまった……」
僕から見れば、たまたまご馳走になったつもりの料理でしたが、そんなに手間と時間をかけて作られた心のこもった料理だったなんて…。
「…あぁ(早く言ってよ…)。」
とにかく僕はその時目の前に出されたその料理に対し、大した関心を示さなかった自分をとても情けなく感じました。
その料理が美味しかったからこそ尚更でして、
「…美味しい!これどうやって作ったんですか?」
の一言でも、いくら急いでいたとはいえ、なんではっきりと彼女に言えなかったのだろうかと自己嫌悪した。
あの時その瞬間で食べさせて頂く側として言わなければいけなかった言葉があったはずなのに。
情けない…トホホ。
ですが今更後悔しても、もう“あとの祭り”です。
今度お会いするチャンスがあった時、今回の非礼と、
「美味しかったです」
という料理の感想を、もう遅いかも知れませんが、伝える事が出来れば…。
あと、レシピも聞いてみよう…
小山弘訓

