BLOG 小山弘訓 > 黒い物体
2008.07.09
黒い物体
夕方、いつもの帰り道を歩いていたら、
道の前方にうごめく黒い物体が…!
な、なんだっ?
ゴキブリかっっ?!
体が「うっ」と、とっさに固まる。
僕はゴキブリが大嫌いだ。
あのテカテカ姿を想像しただけでぶるぶるっと鳥肌が立つ。
なんであんなものがこの世にいるんだろうくらいに思う。
しかし道の先にいるそれは、明らかに動き方がゴキのそれとは違う。
なんとも愛らしい、そう、懐かしい動き‥。
!!!…クワガタだっ。
しかもヒラタクワガタだ!!!
僕は子供の頃からクワガタ虫が大好きだ。
昆虫の王様と言われるカブト虫よりも、
断然クワガタ虫のほうにカッコ良さを覚えていた。
なんせクワガタは種類が多くて奥が深い。
その中でもヒラタクワガタは僕たち子供の間では、中々捕まえる事が出来ない貴重な種類とされていた。
ヒラタクワガタのハサミにはさまれて涙が出るほど痛いのに、一度はさんだら何十分も放してはくれず、指に穴が開いたこともあった。
そんな危険な香りのするヒラタクワガタを僕たちは畏敬の念を込めて『ひらた』と呼んだ。
そんなデンジャラス『ひらた』様をこわごわ手に乗せてみる。
…んんっ?
…なんだか元気がない…。
なんかこう、グワッとこない。グワッと。
デンジャラスさをなくした『ひらた』様はなんか野暮ったい。
そうか、冬眠から目覚めたばかりだからグワッとしてないんだ。
まだまだ夏本番はこれからですよ、はやく目覚めて大暴れしてして下さい『ひらた』様!
とばかりに近くの木に掴まらせ『ひらた』様に別れを告げました。
東京、しかもペットショップでもないのに『ひらた』様に会えるなんて、ラッキー!
小山弘訓


