拝啓
春の便りも聞こえます今日この頃、皆様お元気でいらっしゃいますでしょうか?
年月が経つのは 早いもので、昨年のシアタートラムでの
ジンギスファームvol.11 「一二三」 の公演より、はや一年が経とうとしております。
その後、ジンギスファームとしての公演活動やお知らせがご無沙汰いたしましたこと、
まず最初にお詫びさせて頂きたいと思います。
遡ること9年前、私どもは、皆それぞれ目指す方向の違う者同士、
互いにぶつかり合って何かを生み出し、良い方向へと進んでいけないものかと考え、
劇団ジンギスファームを結成いたしました。
一回一回の公演では、脚本も無いところから、お互いの頭を、知恵を、汗を振り絞って
作品を作りあげていき、全くの手探りの中、必死に公演を打ってまいりました。
時には互いにぶつかり、ケンカもいたしました。
時には互いの面白さに腹がよじれるまで笑い合い、
そして、時には互いの未熟さ故に、悔し涙を流したことも多々ございました。
互いが互いにとって刺激し合えるよう、各々が自己の向上に努めて参りました。
9年の歳月を迎えた今、果たしてこのままで良いのだろうか?
これから先もこのまま劇団を続けていくのか?
それとも他の選択肢を可能性として選ぶのか?という、
各々の劇団に対する考え方に変化が生じて参りました。
劇団をもっともっとメジャーにしたいと思う者、
いや、団体を離れて一人で勝負したいと思う者、
もっと別の未知の世界を見てみたいと思う者、
それぞれの思いが募ってきたのです。
そして、それと同時に、団体として、組織として大切な、
劇団に対する愛情が、情熱が、皆の間で変化してしまっていたのです。
誰が良い悪いということではありません。当然のことだと思います。
9年という時間は決して短い時間ではないのです。
各々役者としての情熱が変わったということではなく、
お互いの進んでいく道に対しての考えに変化が生じたのです。
その根底には、お互いが闘いあう場所であったはずの劇団という場所が、
年月を重ねることで、いつの間にか、互いを許しあうだけの安らぎの場所へと
変化してしまっているのではないだろうか?そんな思いもあったのです。
そして昨年のシアタートラムでの「一二三」の公演が終わり、
各々が他の舞台の客演を重ねる中、我々は何度も意見を闘わせ、
話し合いを重ねました。本当にお互いが時間をかけて何度も何度も考えました。
そして一つの結論に至ることとなりました。
劇団解散。
結成して9年、これがずっと一緒にやってきた者同士の、お互いの出した結論でした。
お互いの進むべき、選ぶべき道が違うということに、
そして、お互いを許しあってしまっている自分たちに気付いた今、
このままではいけない、いつまでも同じ場所に留まっていてはいけない、
過去と訣別して、それぞれが、もう一度個人として
それぞれの新たな道へと歩き出さねばならない時が来た、という事を悟ったのです。
旅立たねばならない。お互いがより一層大きく成長する為に・・・。
ゆえに、今まで支えて下さった皆様には大変申し訳ないことと重々承知の上で
あえてこの解散という選択肢を採らせて頂きました。
突然のこのような結論に至ってしまったことにつきまして、
いつも応援して下さり、励まして下さったファンの皆様、
また、ジンギスファームを支えて下さったスタッフ、関係者の皆様に対しまして、
深くお詫びいたしますとともに、劇団の皆が出したこの答えにつきまして、
ご理解頂けますことを、心よりお願い申し上げます。
今日まで、私どもにお付き合い下さったこと、心より感謝いたしております。
本当にありがとうございました。
いつの日か、もっともっと、一人の人間、一人の役者として力を付けた時に、
また一緒に芝居が出来ることを夢見て、
各個人、ジンギスの一員であったことを誇りに思い、
ここに書いた旅立ちの台詞を自らの戒めとして、
全力でそれぞれの道を歩んで行く所存です。
これから先のことはまだそれぞれどうしていくか分かりませんが、
まだ劇団を演りたい者、個人として全く新しい場所で演りたい者、
様々な思いがあります。
その思いを汲んで下さり、これから先も暖かく見守って頂けたなら、
感謝の念に耐えません。
桜の花満開の下、新学期を迎えはしゃぐ子供たちとともに、
私達の新学期もはじまります。
皆様、今まで私どもを支えて下さいまして、
本当に本当にありがとうございました!!!
敬具
2005年4月7日
劇団ジンギスファーム一同
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